芦屋市つつじ賞受賞


50年にわたる清掃登山の功績に対し、アルペン芦山が芦屋市善行賞「つつじ賞」を受けました。2018年6月1日(金)13時30分から芦屋市役所で贈呈式があり、山中健市長(当時)から表彰状とクリスタルガラスの盾をいただきました。創立以来、会員の皆さんが地道に努力し、今も続けていることが認められたと思います。お礼のあいさつでは、大量のごみを集めて背負子を担ぎ「ごみは持ち帰ろう」というゼッケンを着けて清掃登山していた頃の様子などを紹介しました。功績概要は以下の通りです。

 

◆功績概要

 芦屋ロックガーデンの地元登山会として、六甲山を登山しながら清掃を行う活動を,昭和42年より50年もの長きにわたり定期的に実施されています。昭和53年からは,加盟する兵庫県勤労者山岳連盟の「兵庫の山からゴミを一層する運動」に取り組まれ,近年では2か月に1回の頻度で行動日を定め,芦屋地獄谷の清掃活動をされています。

 この取り組みにより,登山道のゴミは著しく少なくなり,清掃する姿は,“ゴミは捨てない,持ち帰る”というモラル高揚にも寄与されており,この長年にわたる活動は,自然環境保護を通じて美しく住みよいまちづくりに大きく貢献されています。

 

※芦屋市の「つつじ賞」は昭和55年(1980年)から始まり、これまでに42個人、35団体が受賞しています。2018年度はアルペン芦山のみです。

※芦屋市HPの「市長からのメッセージ」平成30年(2018年)6月にも紹介されています。

 

◆お礼のあいさつ

本日は芦屋市善行賞「つつじ賞」をいただき、誠にありがとうございます。芦屋に本拠を置く山岳会として大変名誉に思います。アルペン芦山は1966(昭和41)年10月に設立されました。今年で52年を迎えます。おととし10月には潮芦屋交流センターをお借りして50周年の記念集会を開きました。50年の歩みもまとめましたが、それを見ますと創立の翌年、1967年に「六甲美化運動登山月2回取り組み、ごみ等回収」と記載があります。これがおそらくアルペン芦山が取り組んだ最初の山の清掃活動だったろうと思います。その後、僕が入会したのは1984年ですから、今から34年も前です。まだまだ大量のごみが残されていました。その頃のごみ集め装備をご紹介しますと、背負子、「ガラ袋」という建設廃材なんかを入れる60×90くらいの大きな袋、軍手。「ごみは持ち帰ろう」というゼッケンを着けて登っていました。ごみを拾っていると「これも持って行って」と自分のごみを出すハイカーも中にはいました。「自分のごみは自分で持ち帰ってください」とお断りすると、相手はちょっと恥ずかしそうでしたね。半日ほど集めると袋は一杯になり、背負子にくくりつけると重くて、一人では持ち上がらないこともありました。両手を引っ張ってもらって立ち上がり、バランスが悪いのを千鳥足みたいになりながらロックガーデンの中央稜を下っていました。いまではご存じのようにごみはほとんどなくなり、持ち帰りは常識になっています。芦屋の山は藤木九三さんが始めたロッククライミングクラブ(RCC)ゆかりの地です。ロックガーデンという名前は藤木さんが付けられたそうです。A懸垂岩(A懸)、今はないB懸など。近代登山がここから育っていったわけです。僕たちは誇りを持ってハイキング道の清掃ができます。阪神間に住む私たちはとても恵まれた環境にあると思います。電車を降りるといきなり山に登れる。阪急芦屋川駅はそのまま登山口。新幹線の新神戸駅からもあっという間に歌枕の布引の滝です。登山姿で大丸デパートに入っても誰も怪しみません。六甲山はファミリーで楽しめます。山に親しむ入り口であるとともに、もっと大きな山に向かうトレーニングの場でもあります。ずっと年がいって、大きな山に行けなくなっても六甲山には歩けるコースがあります。僕たちはこんな六甲山をホームグラウンドにする地元の山岳会として、山の楽しさをもっと知ってもらい、大きな山にも挑戦してもらえるようにと活動しています。今回の賞は大きな励みです。これからも頑張っていきたいと思います。本日は本当にありがとうございました。